ヴーヴレの甘辛度を解決!
ヴーヴレワインとは
「AOCヴーヴレ」はロワール地方のなかでも代表的な白ワインの産地と知られる。ヴーヴレの大きな特徴は<辛口から甘口まで幅が広く、微発泡や発泡性も認められている>ことです。※発泡性は瓶内二次発酵が義務付けられている。
甘めで優美なワインからドライでフレッシュなスタイルまで幅広い表情を見せるのがヴーヴレワインの特徴。さらに、長期熟成に耐えうるワインも多く見られます。
ヴーヴレの気候や風土
フランスのほぼ中央に位置するロワール川の中流に位置する。トゥーレーヌ地区の一部であり、シス川とブレンヌ川という2つの川のが合流する地域で霧が発生しやすいと言われています。
貴腐菌が発生しやすい場所であるため、貴腐の恩恵を受けたワインも多く作られています。
また、秋には日照が良くぶどうが良く熟すエリアとしても知られています。

ヴーヴレの特徴
「シュナン・ブラン」100%で造られ、辛口白ワインやスパークリングワインから極甘口の貴腐ワインなどの様々なスタイルの白ワインを生み出します。
辛口タイプやスパークリングワインには早摘みのぶどうが使用され、極甘口のタイプでは遅摘みのぶどうや貴腐菌が発生したぶどうを使用しています。
フレッシュなタイプは柑橘系や花のような香り、熟成タイプはハチミツやアプリコットのコンポートのような香りが特徴的です。
ヴーヴレの甘辛度
ヴーヴレの甘辛度は非常にあやふやです。
ヴーヴレの残糖(ワインになった状態のときに1Lあたりに残っている糖分)は貴腐菌と成熟度合いに大きく左右され、しっかりと糖度の残った年(良年)にはモワルーやリカルーなど甘口のワインが産出されています。
ヴーヴレの甘辛度(残糖)は基本的には以下の4つに分類されています。
- セック(Sec)
6g前後の辛口 - ドゥミセック(Demi-Sec)
12g以上20g前後のやや甘口 - モワルー(Moelleux)
50g前後の甘口 - リカルー(Liquoreux)
モワルー以上の甘さ
※すべて1Lあたりのグラム数
これらの分類は、厳密に定まっていないように感じることもしばしば。
日本国内で流通しているヴーヴレワインを探してみるとモワルーという表記で120gというヴーヴレもあれば、20g程度のヴーヴレもあります。また、リカルー(Liquoreux)という表記はあまり使われていません。
あくまで目安ではあるが、セックは辛口、ドゥミセックはやや甘口、モワルーは甘口と覚えると大きく認識とずれることはないと思います。
100g/Lほどの甘さになるとアルザスのヴァンダンジュタルティヴ、200g/Lほどになるとセレクショングランノーブルに匹敵する甘さになるので、極甘口のモワルーも同程度の甘さです。

ヴーヴレの偉大な生産者
フランソワ・シデーヌ

「フランソワは首まで土の中に埋まっているよ」フランソワを知る作り手たちは彼をこう表現する。白亜の石灰岩を底土に持つ畑の特徴を如何にワインに表現するか、フランソワは土と格闘した結果、ビオディナミを実践するに至る。
フランソワ・シデーヌはモンルイ・シュール・ロワール(20ha)、ヴーヴレ(10ha)そしてトゥーレーヌに(7ha)合わせてロワールに37haのブドウ園を持つ生産者。1989年、フランソワはドメーヌでの仕事を開始し1992年からビオロジックを導入、そして1999年からはビオディナミによるブドウ栽培に転換していった。
年産1万ケースの殆どはシュナン・ブランを使った白ワイン。得意の辛口(セック)から中甘口のドミセック、甘口のモアルー、スパークリングワインまで幅広く生産している。果実味、美しい酸味、ミネラル感、味わいが見事にまとまり堂々として、モンルイやヴーヴレの従来のイメージを覆すできである。そして独特な透明感がフランソワのワインであることを主張している。引用元:木下インターナショナル
ドメーヌ・デ・ゾビュイジエール

ヴーヴレのトップ生産者として直ぐに名前が挙がるのが、ドメーヌ・ユエとクロ・ノーダン(フィリップ・フォロー)だ。しかし、日本ではあまり知られていないが、この2つのドメーヌと並び、ヴーヴレの最高峰ドメーヌとして広く認知されている蔵元がある。それが、これまでベルナール・フーケ Bernard Fouquet が当主を務めていたドメーヌ・デ・ゾビュイジエール Domaine des Aubuisieres だ。2008年10月に発売されたロバート・パーカーの『ワイン・バイヤーズ・ガイド 第7版』においても、このドメーヌ・デ・ゾビュイジエールはロワールの生産者として、故ディディエ・ダグノー、フランソワ&パスカル・コタと完全同格の5つ星に格付けされている。しかも、「全世界の白ワインのなかで、これ以上の価格と質のバランスが優れたワインがあるならぜひ教えて欲しい!」とまで絶賛されている。引用元:IZUMI TRADING
ドメーヌ・ユエ

9世紀からヴーヴレイのシュナン・ブランはその品質の高さで有名で、14世紀には既にドメーヌ・ユエが所有する優良畑はその優位性が認められていました。『レ・メイユール・ヴァン・ド・フランスでは★★★の最高評価を獲得。ロワールの伝説的造り手であり、フランスの白ワイン最高峰の1つと言って間違いないでしょう』
また、ニコラ・ジョリー、マルク・アンジェリ、ブルトンと並び、ロワールにビオディナミを導入し、成功させた立役者として多くの造り手から称賛されているロワール・ビオディナミの父でもあります。『厳しい自然に任せ、野生酵母のみで100年以上使用している古樽で発酵、熟成。セック、ドゥミ・セック、モワルーにするかは造り手ではなく、酵母が決める』
葡萄の果皮には50種以上の酵母が付着。暑い年で糖度の高い葡萄でも働く酵母が少なければ甘口になるし、酵母が活発であれば辛口になる。一切コントロールはしない。
『甘口から辛口まで全く同じ醸造方法。プレスされた果汁は数時間のデブルバージュ後、600Lの古木樽で発酵開始。発酵が終わると数回移し替えを行い、澱を取り除くだけ』
例年、瓶詰めは翌年の4月。辛口から甘口まで基本的に同じタイミングで瓶詰めされ、その時点で残った糖分がワインの味わいを決定します。引用元:テラヴェール株式会社
ドメーヌ・ユエ Domaine Huet
ドメーヌ・ユエは、レ・メイユール・ヴァン・ド・フランスが認めた「ロワール3ツ星生産者」フランス国内のコンクールで数多くのメダルを受賞し、無名だったヴーヴレの名を、フランスのみならず全世界に知らしめた立役者。
おわりに
魅力的な白ワインを生産しているヴーヴレ。
甘口ワインの選択肢の中にあるとワイン選びの幅も広がり、さらに楽しくなると思います。もちろん辛口ワインの品質もとても高いので、ぜひお気に入りの生産者を見つけてください。
いかがでしょうか。今回はヴーヴレの甘辛度に焦点をあてて、解説してきました。
- ヴーヴレの残糖を知りたい
- レストランでオーダーするときに甘さの目安がわからない
- 購入するときに甘辛度に悩む
といった方のお役に立てばと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
